「また今度」と言われる営業から「次も会いたい」と思われる営業へ
「本日はよく分かりました。もし何かあれば、こちらからまたご連絡します」
この言葉を初回訪問で聞いたとき、多くの営業担当者は静かに敗北を悟ります。お客様の「どうせ」という先入観を「おや?」という期待感に変え、「もっと話を聞きたい」と思わせる方法があります。
この記事では、初回訪問の冒頭わずか数分で、お客様の心をつかむ3つの実践的なコツをご紹介します。
その「真面目さ」があなたをその他大勢に埋もれさせる理由
多くの営業担当者は「本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。早速ですが、弊社のサービスは〇〇という特徴がございまして…」と丁寧に説明を始めます。
しかし、お客様の心の中は冷静です。「はいはい、いつものパターンね。手早く終わらせてくれないかな」
世の中の営業の大多数は「質の低い」部類に入るため、お客様は「新規の営業=今回もどうせ質の低い人だろう」という先入観を持っています。
お客様の矛盾した心理
「良い情報や提案は欲しい。でも、どうせ今回の営業も大したことはないだろうから、無駄な時間は使いたくない」
営業の真面目な失敗
丁寧で真面目な説明が、逆に「その他大勢の質の低い営業」と同じ箱に入れられる原因になっています
お客様の心を掴む「冒頭の変化球」3つのコツ
お客様の「どうせ」という先入観を打ち破るには、冒頭で「おや、この人はいつもと違うぞ?」と思わせる、意図的な「変化球」が必要です。
冒頭30秒で「いつもの営業」の枠から抜け出す
「御社と似たような業種の会社様で、最近こういうご相談が増えているんです」と、目の前のお客様と共通点のある「他の会社」を例に出します。
相手の「個別事情」に焦点を当てる
「御社には御社独自の事情がおありだと思いますので、そのあたりを少しお聞かせいただけますか?」という「先回りフレーズ」で敬意と傾聴の姿勢を示します。
「質問の種まき」をする
「ここについては、よくお客様から『△△のようなケースでも対応できるの?』といったご質問をいただくポイントなんです」と、質問しやすい空気を作ります。
今日からできる!初回訪問を成功させる第一歩
初回訪問の壁を突破するための新しいアプローチ。大切なのは知識として知ることではなく、実際の現場で試してみることです。
次の新規訪問の前に、「自社サービスについて、お客様からよく聞かれる質問トップ3」とその完璧な模範解答を準備してみてください。そして、次回の商談で「最近、似たようなお客様から、実はこんなご相談が増えていまして…」という形で会話のキッカケとして使ってみましょう。
この小さな変化球が、あなたの会社の営業を「また今度」と言われる存在から、「次も会いたい」と切望されるパートナーへと変える大きな一歩になるはずです。
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